バイナンスのMakerとTaker手数料の違い
MakerとTakerの基本概念
暗号資産取引所では、すべての約定に2つの当事者が関わります:流動性を提供する側(Maker)と流動性を消費する側(Taker)です。この2つの概念を理解することは、取引コストの最適化に不可欠です。
Makerとは(指値注文側)
Makerは「メイカー」または「マーケットメイカー」とも呼ばれます。即座に約定しない注文を出すと、その注文は取引所のオーダーブックに掲載され、他の人が約定させるのを待ちます。あなたは市場に流動性を「作った」のです。つまり、他者が取引できる価格と数量を創出しました。
Makerの典型的なシナリオ:
- ビットコインの現在価格が50,000 USDTで、49,500 USDTの指値買い注文を出す
- この注文は即座には約定しない(現在49,500で売りたい人がいないため)
- 注文はオーダーブックに掲載され、価格が49,500まで下落するのを待つ
- 最終的に他のトレーダーの売り注文とマッチングして約定した時、あなたがMaker
Takerとは(成行注文側)
Takerは「テイカー」とも呼ばれます。オーダーブック上の既存の注文と即座に約定する注文を出した時、あなたがTakerです。市場から流動性を「取った」のです。
Takerの典型的なシナリオ:
- ビットコインの現在価格が50,000 USDTで、成行買い注文を出す
- システムが即座に買い注文をオーダーブック上の最良の売り注文とマッチングして約定
- オーダーブック上の流動性を消費したので、あなたがTaker
手数料の違い
取引所は通常、流動性の提供を奨励するためにMakerにより低い手数料を適用します。バイナンスのMakerとTaker手数料は以下の通りです:
現物取引
| VIPレベル | Maker | Taker | 差額 |
|---|---|---|---|
| 一般ユーザー | 0.1000% | 0.1000% | 0 |
| VIP 1 | 0.0900% | 0.1000% | 0.01% |
| VIP 3 | 0.0420% | 0.0600% | 0.018% |
| VIP 5 | 0.0360% | 0.0480% | 0.012% |
| VIP 7 | 0.0240% | 0.0360% | 0.012% |
| VIP 9 | 0.0120% | 0.0240% | 0.012% |
一般ユーザーのMakerとTaker手数料は同じですが、VIP 1から差が生まれ、VIPレベルが高いほど差が顕著になります。
先物取引
| VIPレベル | Maker | Taker | 差額 |
|---|---|---|---|
| 一般ユーザー | 0.0200% | 0.0500% | 0.03% |
| VIP 1 | 0.0160% | 0.0400% | 0.024% |
| VIP 3 | 0.0120% | 0.0320% | 0.02% |
| VIP 5 | 0.0080% | 0.0270% | 0.019% |
先物取引ではMakerとTakerの手数料差がより大きく、一般ユーザーでもMaker手数料はTakerのわずか40%です。
自分がMakerかTakerかの判断方法
簡単な判断方法
- 成行注文:ほぼ100%Taker(成行注文は即座に約定するため)
- 指値注文:MakerにもTakerにもなり得る
- 指値が現在の市場価格より不利→ Maker(注文は約定待ちとなる)
- 指値が現在の市場価格と同等以上に有利→ Taker(注文は即座に約定)
詳細な判断ロジック
買い指値注文:
- 指値 < 現在の最良売値 → Maker(買値が最低売値より低い、待ちが必要)
- 指値 ≥ 現在の最良売値 → Taker(買値が売り注文とマッチング可能、即座に約定)
売り指値注文:
- 指値 > 現在の最良買値 → Maker(売値が最高買値より高い、待ちが必要)
- 指値 ≤ 現在の最良買値 → Taker(売値が買い注文とマッチング可能、即座に約定)
注文履歴での確認
約定後、バイナンスの取引履歴で各約定がMakerとTakerどちらの立場で完了したかを確認できます。
Makerとして約定する頻度を増やす方法
戦略1:やや離れた指値を設定
例えばBTCを購入する場合、現在の価格が50,000 USDT:
- 成行注文を出さない
- 49,950 USDTの指値買い注文を設定
- 価格が少し下がった時に約定し、Maker手数料を享受
戦略2:Post-Only注文を使用
バイナンスは「Post-Only」(指値のみ)注文タイプをサポート:
- この注文は必ずMakerとして約定することを保証
- 注文が即座に約定する場合(Takerになる場合)、システムが自動的にキャンセル
- 注文画面の「詳細」オプションでこの機能を見つけられる
戦略3:レンジ相場で取引
市場が横ばいの時、価格の上下変動が小さく、指値注文がMakerとして約定しやすくなります。激しい変動相場では、約定を確保するためにTaker注文が必要になる場合があります。
実際の節約効果
VIP 3ユーザーで月間先物取引量500万USDTの場合:
すべてTaker注文使用: 手数料 = 5,000,000 × 0.0320% = 1,600 USDT
すべてMaker注文使用: 手数料 = 5,000,000 × 0.0120% = 600 USDT
差額 = 1,000 USDT/月、年間12,000 USDTの節約
この差は非常に大きく、特に取引量の多いユーザーにとって重要です。
よくある誤解
誤解1:「指値注文はMaker」 間違いです。指値注文でも即座に約定する場合はTakerです。オーダーブックに掲載されて約定を待つ指値注文のみがMakerです。
誤解2:「MakerはTakerより必ず良い」 必ずしもそうではありません。Maker手数料は低いですが約定を待つ必要があり、取引機会を逃す可能性があります。相場が急速に変化する時は、Taker注文(成行注文)で約定を確保することがより重要です。
誤解3:「マイナスのMaker手数料は取引所が払ってくれる」 正解です。一部の取引所(バイナンスのマーケットメイカープログラムなど)では実際にマイナスのMaker手数料が存在し、指値注文が約定すると取引所から一部の手数料が返還されます。
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